感想「全身美容外科医」 著:高須克弥
「YES高須クリニック」のCMでおなじみの美容外科を行っている高須院長。
CMの中ではヘリコプターに乗りドバイにあるブルジュ・ハリファに舞い降り
中東の石油王と商談している映像が映し出され最後に決め台詞を放つというCM。
バグ主任はただいま30代半ばですが、この本を読むまでは高須院長の印象は
TVCMでのコマーシャルのものとツイッターでの活動のものくらいしか
ありませんでした。
高須院長の実家が愛知県にあるのは、知り合いがその病院で実習を受けてきた
ことを聞いておりしっていました。また、県の議員から名誉棄損を受けて、
納税先を変えられたという話もありましたね。
と、まぁそんなわけで高須院長についてはTVやネットで話題になっている情報に
触れるくらいで深くは知っておらず、この本を読むと人当たりと、その人の信念、
大事にしていることができ、また美容外科についても知れてとても面白く読めました。
内容としては著者本人による自伝で、自身生涯の生い立ちと如何にして美容外科医を
志したのか、それに美容外科への思いなどが綴られています。
バグ主任が生まれる前の話で、美容外科についてはそもそも専門とした医者は存在
しておらず高須院長らの尽力により発展してきて今のようにプチ整形が一般的に
してきたことは本書にて初めて知りました。
私が子供のころにも「親からもらった身体にメスを入れるなんて」という風潮があり、
美容外科については日陰の存在で公にはなるべくしたくないものでした。
それを様々な働きかけを行なったりすることで、需要の乏しかったところから一大産業
にまで発展させるのは、今でいうベンチャー企業のスタートアップが成功したところを
見ているようで痛快で面白い。
しかし、すべてが順風満帆という訳ではなく多額の借金を背負い、さらに信頼する人たちが
ライバルとなる場面もあります。そこでもタダでは転ばずピンチはチャンスととらえ返り咲く
ところもあり強さが見られます。
以前読んだ本で紀州のドンファンと呼ばれた野崎幸助氏の自伝本も面白かったです。
避妊具に目を付けて一軒一軒売り歩いて財を成し、さらに貸金業に目を付けて巨万の富を作るという話でこちらもオススメです。